石鹸が初めて作られたのは、紀元前3000年前のことでしたが、8世紀になると、地中海沿岸に石鹸製造業が登場しました。日本では平安時代の頃になります。この頃の石鹸は、オリーブ油と海藻灰ソーダで作られていました。
1543年、日本には種子島に漂着したポルトガル人によって初めて石鹸が持ち込まれ、織田信長も石鹸を使用したと伝えられています。
ドイツでは、ある紳士が石鹸をいっぱい詰めた箱を奥方にプレゼントしていました。奥方は使い方のわからない石鹸を、宝箱の宝石のように受け取っていました。
その頃は、体 を清潔にするよりも、香水で匂いをごまかす方が一般的だったのです。
説明書を見て、初めて使い方がわかった奥方は、よい匂いのする石鹸で、きれいに洗えたことでしょう。
この時代は、石鹸は同じ重さの黄金と、同じ価格でした。
石鹸が一般家庭に広まり、誰もが清潔にからだを洗えるようになるのは、
その後、1970年にフランスの科学者であるニコラン・ルブランによって、苛性ソーダの製造法が開発されてからでした。
産業革命以降、アルカリを大量に製造する工業も発展すると、やっと庶民にも手が届く手ごろな価格になってきたのでした。
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参考文献:
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